遥か古(いにしえ)のタイの国から~ (覚王山 名古屋店より)
2020.11.16
こちらのお香合は
宋胡録(すんころく)、寸古録とも書きます。
手のひらに乗せると小振りな形が納まりよく、
滋味に満ちた風合いです。
名称は《タイの窯場の名 スワンカロークから》
タイ国で14世紀以降焼かれた陶器だそうで、その地での窯業は400年近く続いたそうです。
日本にも桃山時代から江戸初期にかけて舶載され、茶人に香合として珍重されました。
茶道のお稽古で、初めて宋胡録の香合を拝見したときには、
くすんだ灰色がかった肌に、素朴な鉄絵の線描という
なんともエスニックな香りのする風情に心をくすぐられました!
炉の季節(11月~)になると 陶器の香合が使われ、
器の底に練香が付かぬよう椿の葉などを敷いてのせます。
この季節、緑が貴重なものに思える日本ですが、
かの国では生い茂る樹木に太陽が降りそそぎ、
人々は「そんなことなんでもないさ~マイペンライ(気にするな)!」
なんて言いながら暮らしているんでしょうか...
浜菊の花が咲きました。
Staff T