「葉桜の中の無数の空さわぐ」
愛媛県出身の俳人、篠原梵さんの俳句です。
徒桜というように、本当に桜の花はすぐに散ってしまいますね。
つい先日、満開を迎えたばかりのように感じる桜も、もうすっかり葉桜です。
桜が散ってしまったことを、残念に思う気持ちも少しあります。しかし、青々とした新緑の、木漏れ日の合間から臨む四月の青空はとても美しいですね。葉桜の季語は初夏なのですが、若葉が伸びる様子は、新年度を迎えるこの時期を思い起こさせます。葉桜には葉桜の良さがあると、しみじみ思います。
「葉桜」といえば、若葉が出始めた(ちょうどこの頃ですね)桜の木を指すことがもっぱらですが、
桜の葉っぱのことを、「葉桜」と呼ぶこともありますよね。
塩漬けにした葉桜で具材を包むと、普段とはまた違う豊かな香りを楽しむことが出来ます。(最近では、香りづけにクッキーに葉桜を混ぜることもあるそうです。)
例えば、三月三日のひな祭りの日、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物、白酒やひなあられとともに食べる、桜餅。
まさに葉桜の豊かな香りに包まれていますよね。
ひな祭りでは、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物、白酒やひなあられなど多くの行事食が見られます。
行事食には、季節の風物詩としての役割もありますが、その他にも一つ一つ意味が込められているそうです。
ちらし寿司には、縁起の良い具材を多く使い、「これから先食べ物に困ることがないように」と願いが込められているそうです。
はまぐりのお吸い物には、ぴったりと合わさるはまぐりの貝殻のように、「素敵な相手と結婚が出来るように」と意味があるそうです。
桜餅に関しては、ひな祭りに食べるはっきりとした理由はないそうですが、春らしいきれいな桜色は、ひな祭りをお祝いする気持ちにとてもぴったりですよね。
桜餅には関東風のものと、関西風のものがあるそうで、主な違いとしては、生地が異なっているそうです。
関東風のものは、小麦粉から作られた生地。
関西風のものは、道明寺粉と呼ばれるもち米からできた生地が用いられているそうです。
しかし、中に餡を入れるところや、桜の葉を巻くところは共通しているそうで、全国、春を楽しもうとする心は同じだったのだなあと思います。
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“Innumerable sky in the cherry blossoms” This is a haiku by Akira Shinohara, a haiku poet from Ehime prefecture. The cherry blossoms really fall apart quickly. I feel a little disappointed that the cherry blossoms have fallen. However, the lush green sky of April, which you can see between the sunlight through the leaves, is very beautiful. The season word for leaf cherry blossoms is early summer, but the growth of young leaves is reminiscent of this time of the new year.
“Leaf cherry tree” mainly refers to the cherry tree where young leaves have begun to appear (just around this time). The leaves of cherry blossoms are also called “leaf cherry blossoms”. If you wrap the ingredients in salted leaf cherry blossoms, you can enjoy a rich scent that is different from usual. (Recently, it seems that cookie is mixed with leaf cherry blossoms for fragrance.) For example, on March 3rd, Hinamatsuri Day, Sakuramochi is eaten with chirashizushi, clam soup, white sake and hina-arare. You are truly surrounded by the rich scent of cherry blossoms. At the Hinamatsuri, you can see many event meals such as chirashizushi, clam soup, white sake and hina-arare.
The event food also has a role as a seasonal tradition, but it seems that each one has its own meaning. Chirashizushi uses a lot of auspicious ingredients, and it is said that the wish is put in, “Don’t worry about food in the future.” It is said that clam soup has a meaning like “to marry a wonderful partner” like a clam shell that fits perfectly. As for Sakuramochi, there seems to be no clear reason to eat it at the Hinamatsuri, but the beautiful spring-like cherry blossoms are perfect for celebrating the Hinamatsuri.