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年縞博物館も行ってみました。(愛知県名古屋市千種区姫池 骨董買取 古美術風光舎)

2025.09.15

連日駆け足で福井県の気になっていたスポットを巡って来たわけですが、もう一つ行ってみたかった目的が大好きな建築物がありまして。本日もお付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

 

『年縞博物館』

こちらの博物館ですが自分の大好きな建築家内藤廣さんの作品でして。内藤廣さんの代表作は公共事業や美術館や博物館などの設計が多いのですが、たとえば東京駅の丸の内の駅前広場などはご存知でしょうか。

 

その作品は、その場所の気候風土を深く読みとき、合理的な方法で建築を建築を成立させることを特徴としています。また「人から考える」デザイン哲学に基づき、利用者の多様な生活や都市の将来像を見据えた長く使われ続ける建築を創造していることも特徴でありまして、こちらの博物館も数々の建築の賞を受賞しています。

 

初期はコンクリートを限界まで活用した超ローコスト建築を追求しましたが、その後は建築の「変わらない部分」と「変わる部分」を見分け、柔軟な空間構成を取り入れるなど、時代や家族構成の変化に対応できる建築にも取り組んでいます。福井県にも内藤氏の作品は多く、実は先日訪れた一乗谷浅井氏遺構博物館も彼の作品であります。

 

 

 

 

中に入っていきたいのですが、その前にこの博物館の「年縞」とは?って気になりますよね。

 

「年縞」とは「長い年月の間に湖沼などに堆積した層が描く特徴的な縞模様の湖底堆積物」のことのようです。長年生きていてもまだまだ知らないことってたくさんあるようですね…。福井県の三方湖に隣接する水月湖の安定した湖底には、なんと7万年にわたって縞模様になった堆積物が湖底の地層のようになっているのですが、年縞の1年分はたった約0.7mm。ここ水月湖には7万年前からの全長45mにおよぶ年縞が眠っています。

 

そもそもこの条件が揃うことが奇跡のようでして、①直接流れ込む河川がない ②湖底に生物が生息していない ③断層などにより、時間が経過しても湖底が埋まらない。などの軌跡の条件が揃ったためです。世界中にも年縞はみられますが、水月湖の年縞全長45メートルは世界でも希少なサンプルでして、年縞に含まれる花粉や火山灰などから過去の環境を推察できるます。2013年には世界標準の年代測定の「ものさし」として採用されています。

 

また、この施設は年縞の実物試料を展示する世界唯一の博物館なのですが、古気候学の研究施設ほかを併設して、年縞の学術的価値を国内外に広く発信するとともに、学術観光を推進する役割をも担っています。

 

それでは中にはいってみますね。

 

リアス式海岸が連なる若狭湾の一隅に陸に閉じ込められたような5つの湖のひとつ三方湖、その里山風景の水辺に福井県年縞博物館は建てられています。景観を損ねることなく景色の中にすんと佇んでいる景観と建物が大好きでして、こちらの建物も彼の目指す目指す風土を読み取り長年愛されるような建物と風景に訪れる人、どれもが前からここにあったような懐の深さを感じます。

 

 

 

 

 

 

1階の入口部分は地形を生かした入口なのですが、2階が展示室のようでして、冠水のリスク対応なども考慮されているようです。1階のコンクリート部分を見るとよく分かるのですが(詳しい事はわからないのですが)小幅の杉板型枠がとても綺麗に施工されています。内藤廣さんもこのコンクリートは美しいと述べていまして、一乗谷浅井氏遺構博物館のそうだったのですが、コンクリートの施工と活かし方がとてもきれいです。

 

1階は年縞の紹介のライブラリーがあり、2階に上がってみると、45mの7万年の年縞が、過去から未来の出来事を追って展示されています。長大なコンクリートの壁をギャラリーの中心に配置し、上部に鉄骨トラスと県産スギの梁を架けた構造なのですが、屋根はシンプルな切妻屋根、四周のガラス張りですので外の風景が中に軽快の展示と言った言いになったような見え方です。

 

 

 

 

 

 

こんな景色を見ながら、一年0.7mmの年縞を覗き込んでいくのですが、7.3万年の間に幾度と会った氷河期、姶良カルデラ(鹿児島県)の火山爆発や、co2濃度の変化などなど(一例ですが)、たった0.7mmの中含有分などから様々な地球の歴史が読み取れるようで、まさに地球の年表そのものといったところです。1年はたった0.7mmですがまだまだこれからも何かしらの発見がありそうですよね。

 

それにしても45mの長い年縞をながめていると、自分が生きていた年月なんて僅か数センチに過ぎないわけでして。些細な日常の悩みもこの数センチの中なんだな…なんて誰しもがなにかしら思うわけですよ。ですが、この45mの積み重ねの上に我々の数センチが存在することも気づいたりもして、そんなことを思いながらガラス越しの湖の景色を眺めていました。

 

年縞と、この建物のある風景が、これからも穏やかに時を重ねていってほしいなぁなんて思いながらゆっくりカフェでコーヒーも飲めますので、年縞博物館、是非一度尋ねてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

それではごきげんよう。(スタッフY)

 

 

 

 

I’ve been rushing around Fukui Prefecture these past few days, visiting spots that caught my interest, but there was one more place I really wanted to see—a building I adore.

 

The ‘Nenjima Museum’

This museum is a work by my favorite architect, Hiroshi Naito. Naito’s representative works often involve public projects, art museums, and museums. For instance, you might know the Marunouchi Station Plaza in front of Tokyo Station. His work is characterized by deeply understanding the local climate and environment, then establishing architecture through rational methods. Based on a design philosophy of “thinking from the perspective of people,” he creates buildings designed for long-term use, anticipating the diverse lifestyles of users and the future vision of the city. This museum has also won numerous awards.

While his early work pursued ultra-low-cost construction by pushing concrete to its limits, he later focused on distinguishing architecture’s “unchanging elements” from its “changing elements.” This approach incorporates flexible spatial configurations, enabling buildings to adapt to shifts in era and family structures. Many of Naito’s works are found in Fukui Prefecture; in fact, the Ichijōdani Asai Clan Ruins Museum I visited recently is one of his creations.

 

pon ascending to the second floor, a 45-meter-long, 70,000-year-old annual ring display traces events from the past to the future. A massive concrete wall is positioned at the gallery’s center, supported overhead by steel trusses and beams made from locally sourced cedar. The roof is a simple gable design, and with glass walls on all sides, the structure appears to float lightly within the surrounding landscape.

 

Gazing at this scenery, you peer into annual rings growing at a rate of 0.7cm per year. Over 73,000 years, they reveal multiple ice ages, volcanic eruptions like the Aira Caldera (Kagoshima Prefecture), changes in CO₂ levels, and more—truly a chronicle of Earth’s history. Since one year is just 0.7cm, deciphering each 0.7cm within the 45m seems like it could lead to new discoveries.

 

Gazing at these long annual layers, one realizes that the years of one’s own life amount to just a few centimeters. Even the trivial worries of daily life fit within these few centimeters… It’s something everyone might think about. Yet, these layers, this building, and this view—all built upon 45 meters of accumulation—compel one to feel a deep respect for those few centimeters.

May the landscape with these annual rings and this building continue to peacefully accumulate time together.

 

Well then, take care. (Staff Y)

 

 

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