7月6日はサラダ記念日(愛知県名古屋市千種区姫池通 骨董買取 古美術風光舎)
2025.07.06
7月6日と聞くと、「サラダ記念日」と続けてしまうのは、ある年代の方だけでしょうか。それとも私だけ?
1987年に発行された俵万智さんの歌集「サラダ記念日」は280万部を超えるベストセラーとなり、その中の一首が “「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日” でした。
当時その表現の自由さに衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。俵万智さんはこの歌集を出版する前から口語体で詠む「口語短歌」のホープとして既に有名だったようです。当時はまだ高校の国語教師をされていて、一体どんな授業をされるのだろうと興味津々でした。そしてお名前の「俵万智」、歌集にあまりにピッタリでてっきりペンネームかと思っていましたら本名でいらっしゃいました。
中学校くらいでしょうか、私も俳句を作る授業を受けた気がします。ただ季語を使うようにと指示があり頭を悩ませて詠んだ記憶があります。意図的に季語を入れるのは問題ないのですが、思わぬ言葉が季語とされていて、知らずに季節外れの言葉を使ってしまうこともあり窮屈さを感じました。例えばブランコ→春の季語、香水→夏、鮨(すし)→夏、など。また旧暦と新暦のずれからスイカ→秋、七五三→冬など勘違いしやすい季語もあります。
昨日のスタッフブログにもありましたが「天の川」が最もクリアに見えるのは8月末のため、旧暦では初秋となり、天の川も七夕も季語は秋となります。
という訳で、技術が伴わないと自由に思いを乗せることはなんだか難しいなと感じていました。ちなみに季語を入れない「無季俳句」というのもあるのだとか。そういえば私でも知っている無季俳句がありました。種田山頭火の句、「分け入っても 分け入っても 青い山」。情景が目に浮かんできます。
そうか季語がない俳句もあるのかと気が楽になったところで、では季語を入れなくてもいい「川柳」と何が違うのだろうとまた疑問が増えました。毎年サラリーマン川柳を楽しみにしているのですが、川柳は一般的に人情や時勢を題材とし、庶民的でユーモアを含む風刺的な表現を用いるとされています。
しかしクリアな線引きは難しく、作者がこれは俳句といえば俳句、川柳といえば川柳として見なすしかないという意見もあるようです。
最近は若い人の間でも俳句に興味を持つ人が増えているらしく、俳句を詠む会なども開催されているとか。毎年行われる俳句甲子園では各高校のディベートが白熱し、思わず聞き入ってしまいます。
ふと思い出したのですが、家族が高校生の頃、隣の席の男子が一日に百句作ることを日課としており、授業そっちのけでぶつぶつ呟いていたそうです。「先生!○○君がまた俳句作ってます!」というのが授業中のお決まりの台詞で、いつも笑いが起き、先生も仕方がないなぁという雰囲気だったといいます。もちろん授業は大切ですが、そこまで夢中になって一つのことに打ち込めるなんてある意味凄いことです。彼曰く心が解放されるのだそうです。私には感じることのできなかった魅力が俳句にはあるのでしょうね。
サラダ記念日の短歌に戻りますが、この歌を詠んだきっかけは俵万智さんが恋人に作った料理を褒められたことだそうですが、それは実際には「サラダ」ではなく「カレー味のから揚げ」だったそうです。
俵さんによると、カレー味のから揚げではイメージが重いので「サラダ」に変更。また7月6日という日付もサラダの「サ」と7月の「シ」の音の響きが重なり、7月7日という皆がイメージする七夕の日付から1日ずらすことにより、日常の何でもない日が記念日という特別感を強めたかったからだそうです。
ありのままを歌に詠むのもありなのでしょうが、真実と虚構を混ぜることで人の心に強く残る短歌を生み出すというプロの技なのでしょうね。私も7月6日はサラダ記念日とまんまと刷り込まれております。
それでは、また次の機会に。(スタッフH)
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